プラスチック
はなびのようなひとになりたいとおもっていた。
夜が恐かった。越えた先に必ず朝がくるから。
朝が恐かった。
ぜんぶ、始まるから
夏はもう終わり、暑さはすっかり残暑のもので、今海にいけば波は高い。
ライターをカチカチと鳴らし5回目でタバコに火をつける。
そのへんへ散歩にでかける。
きみも犬みたいについてくる。
小さな花が咲いている。
雑草。
それを蹴るときみに非難された。
「花に感情なんてない」
カチカチカチ
タバコの煙と
夏の終わりの香り。
「 」
声にならない叫び。
蹴られた花。
「きみはほんとうに生きているの?」
きみの問いかけに笑って首をかたむける
俺だってそれはわかりません。
今度生まれ変わるならはなびがいいなぁー
なんてそう思ってる。
死んで視たい
夜はこないかな
朝はこないかな
はなびみたいに儚くなりたい
もう一度花を強く蹴り飛ばすと、涙が出そうで、きみに抱きしめられ、初めておれは抱いてと縋った。
自分を殺すことのできないあなた、
おれのことを殺して。
それはたとえば
いかれさせるということ。
いかすということ。
とかすということ。
その二の腕、指、くちびる
で
いかれさせて
こわいのをわすれるほど
夜と朝がきたのも気づかず
いつのまにか昼になっているといい
*
040907